住宅を購入するのであれば、その家で安心して長い間暮らしたいものです。そのため、注文住宅の購入を検討する際には、値段や間取り、機能性だけではなく「保証の充実度」もチェックしましょう。本記事では、注文住宅の保証に関して、チェックすべき項目をまとめて解説します。ぜひご一読ください。
新築住宅には最低10年の保証が付く
注文住宅における新築住宅は、購入者の安心を確保するために法律で定められた保証制度が設けられています。具体的には、住宅の基礎部分と雨漏りに関わる部分に対して、建築後10年間の保証が義務付けられています。この制度は、「住宅の品質確保の促進等に関する法律(住宅品質確保法)」に基づいており、ハウスメーカーや売主はこの保証責任を負うことになるのです。保証対象となる基礎部分には、土台や柱、梁、壁、床板など構造上重要な部分が含まれ、雨漏り関連部分には屋根や外壁、開口部が含まれます。万が一、これらの部位に不具合が生じた場合、購入者は修繕の請求や損害賠償を求めることが可能です。また、建築後すぐに不具合が確認できなくても、後から構造上の問題として認められれば補償の対象となります。たとえば、住宅の傾きや雨漏りといった重大な欠陥が発生した場合でも、10年以内であればハウスメーカーに修繕を依頼することができます。
民法改正で保証の適応範囲が広がった
さらに、2020年の民法改正により従来の「瑕疵担保責任」は「契約不適合責任」に変更され、保証の適用範囲が広がりました。これにより、従来よりも購入者が取れる対応の選択肢が増え、住宅に欠陥が見つかった場合の対応がより柔軟になっています。たとえば、修繕が困難な場合には契約解除を求めることも可能です。この改正により、住宅購入者の権利保護は従来より強化され、安心して住宅を購入できる環境が整えられています。施工会社が倒産してもこの保証は受けられる
加えて、施工会社やハウスメーカーが保証期間中に倒産した場合でも、購入者は最低10年間の保証を受けることが可能です。これは「住宅瑕疵担保履行法」に基づき、売主が必ず保証金を供託するか、または保険に加入する義務を負うためです。その結果、仮に施工会社が倒産しても、供託金や保険金を通じて修繕や補償が受けられ、購入者が追加で費用を負担する心配はありません。こうした法制度は、購入者が住宅の欠陥や不具合に直面した際にも安心して対処できる仕組みとして機能しています。ハウスメーカー独自の保証も要チェック
注文住宅を購入する際、各ハウスメーカーが独自に設ける保証制度も重要なポイントとなります。この独自保証は、ハウスメーカーごとに内容や手厚さが大きく異なるため、契約前に慎重に確認することが欠かせません。中には、購入者の安心を最優先に考え、充実した保証を提供する会社もあれば、コストを抑える目的で最低限の保証にとどめる会社も存在します。そのため、施工会社選びに後悔しないためには、保証内容の詳細や範囲、期間などを事前に把握しておくことが重要です。初期保証
ハウスメーカー独自保証の基本となるのが「初期保証」です。初期保証とは、契約時に提供される基本的な保証で、保証期間内であればトラブル発生時に無償で修理や対応を受けられるものです。初期保証の期間はハウスメーカーによって異なりますが、最低でも10年、多くの場合は30年程度に設定されています。保証内容を確認する際には、単に期間だけでなく、どの部分が対象となるのかも必ずチェックすることが求められます。保証対象の範囲
保証対象の範囲は、法律で定められた構造部分や雨漏り関連部分に留まらず、多くのハウスメーカーでは内装材や住宅設備まで含めています。内装材には壁や床、天井が含まれ、住宅設備ではキッチンや浴室、洗面化粧台、トイレ、インターホン、空調・換気システム、給湯器、太陽光発電システムなどが対象となることが多いです。これにより、日常生活で使用頻度の高い設備や壊れやすい部位も、保証の対象として安心して使用できます。特に太陽光発電や蓄電池については、メーカーによる専用保証が付く場合もあり、設置する場合は事前に確認しておくことが重要です。
保証期間の延長制度
また、多くのハウスメーカーでは初期保証期間終了後に、一定の条件を満たすことで保証期間を延長できる制度を設けています。延長保証の期間は一般的に20年から30年程度であることが多く、長ければ60年、あるいは建物が存在する限り保証するというケースもあります。延長保証を受けるためには、定期点検や有償メンテナンスの実施が条件となる場合がほとんどです。したがって、延長保証の適用条件や費用負担についても契約前に確認しておくことが大切です。定期点検・メンテナンス
定期点検やメンテナンスも住宅の維持・管理には欠かせません。点検内容や費用、実施条件はハウスメーカーによって差があり、有償か無償かも異なります。購入後の生活において必要なサポートが受けられるかを見極めるため、点検の頻度や内容、追加費用の有無などもあわせて確認しましょう。これにより、住宅の劣化や不具合を早期に発見し、長期的に安心して暮らせる環境を整えることができます。住宅設備の独自保証
さらに、住宅設備に対しても独自の保証を設けているハウスメーカーがあります。一般的に設備のメーカー保証は1〜2年程度ですが、ハウスメーカー独自の住宅設備保証があれば、保証期間内に発生した故障や不具合について無償で修理・交換が可能です。ただし、使用に伴う傷や汚れ、経年劣化による不具合は保証対象外となることが多いため、保証範囲の詳細を事前に確認する必要があります。住宅設備は構造部分よりも使用頻度が高く壊れやすいことから、こうした独自保証があることは購入者にとって大きな安心材料となります。
アフターサービスで確認するべきこと
注文住宅を購入する際、ハウスメーカー選びで重視すべきポイントの一つが、保証制度だけでなくアフターサービスの充実度です。住宅は完成して引き渡された後も、定期的な点検や診断、適切なメンテナンスを通じて長く安全・快適に住み続けることが求められます。そのため、契約前にハウスメーカーが提供するアフターサービスの内容を確認しておくことが重要です。点検期間・頻度・費用
まず注目すべきは、点検の期間・頻度・費用です。ハウスメーカーによって、引き渡し後の点検実施期間や間隔、費用負担には大きな差があります。なかには、引き渡しから60年間、無償で定期点検を行っている会社も存在しますが、場合によっては有償での対応となることもあります。特に大手ハウスメーカーは長期にわたるアフターサービスを提供していることが多いものの、点検間隔や無償・有償の範囲は各社で異なるため、保証内容との関係も含め、事前に詳細を確認することが欠かせません。これにより、住宅の劣化や不具合を早期に発見し、長期的に安心して住める環境を確保できます。
受付窓口の充実度
次に重要なのが、トラブル発生時に迅速に対応できる受付窓口の充実度です。住宅の不具合は、夜間や休日など予期せぬタイミングで起こることも少なくありません。そのため、24時間365日対応のコールセンターや、LINE・専用アプリでの受付体制を整えているハウスメーカーであれば、緊急時でも速やかに相談や修理依頼が可能です。事前に受付窓口の対応体制や連絡手段を確認しておくことで、トラブル時の不安を大幅に軽減できます。スタッフの専任体制
さらに、アフターサービスを担当するスタッフの専任体制も確認しておくべきポイントです。住宅トラブルは小さな設備の不具合から、構造に関わる大きな問題まで多岐にわたります。そのため、幅広い知識と専門的な対応力を持つスタッフが対応することが理想です。しかし、中には打ち合わせ担当や施工担当がアフターサービスも兼任しているケースもあるため、専任スタッフの有無を確認することで、より専門的で迅速な対応を受けやすくなります。ハウスメーカーごとの保証を比較する際のポイント
注文住宅を選ぶ際、ハウスメーカーの保証内容は、安心して長く住み続けるための重要な比較ポイントとなります。各社が提供する保証は法律で定められた10年保証に加え、独自の保証制度を設けることで他社との差別化を図っています。しかし、保証の内容や期間、対象範囲、延長条件などはハウスメーカーごとに大きく異なるため、契約前に詳細を比較・確認することが不可欠です。保証内容・期間
まず基本となるのは、保証内容と期間です。標準的な保証として構造や雨漏り関連部分が対象となりますが、ハウスメーカーによっては、シロアリ駆除や被害に対する保証を無償で提供したり、内装や建具、住宅設備までカバーする独自保証を設ける場合もあります。また、初期保証期間が終了した後でも、有償の点検やメンテナンスを実施することで保証期間を延長できる制度を設けている会社も少なくありません。保証期間の長さだけでなく、対象範囲やアフターサービス体制も含めて確認することが重要です。